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静岡発!「整理収納」なるほどレシピ
Vol.81 一つの使い方にこだわらなければ活用の場は広がる

静岡県内各地で整理収納講座や女性講座を多数開催している「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生が、整理収納ワンポイントアドバイスをご紹介します。(佐藤先生のサイト【ブログ】)

皆さま 明けましておめでとうございます。

新しい年の幕開け。子年ということで干支のスタートに戻りましたね!きりのいい2020年。東京オリンピック・パラリンピック開催で日本中が躍動の年になること間違いなしです。
また子年は新しい運気のサイクルの始まりだそうです。ねずみ算という言葉があるように子孫繁栄につながり、株式市場では子年は繁栄という格言があるのだとか!聞いただけでも目の前が多くの可能性に膨らんでいくような響きがありますね。

ねずみ算式にお金が増えるのは誰しも嬉しいものですが、お金に変えられないものが世の中にはたくさんあります。

昨年は叔母の入院にはじまり、主人の入院と父の入院が同時期になり、父の退院直前に母の手首のヒビと皮膚の裂傷、そして転倒により仙骨と恥骨にヒビが入り暮れには入院、息子二人の骨折など回想すると自分でも驚くことばかりでしたが、ひとつひとつ乗り越えてきました。そして改めて大切なのは健康と家族の絆なのだと思うようになりましたよ。

読者の皆さまにとりましても、健康で明るい一年になりますことを心よりお祈り申し上げます。

病気の母が気になって仕方がないこと

母がしりもちをついて仙骨と恥骨にヒビが入り暮れに入院となったのは先に書きました。もちろん自宅療養でもよかったのですが、トイレまでいくのに激痛が走り、入院前は災害用のトイレをベッドの横に置き使うことに。

高齢の父との二人暮らしでは更なる骨折のリスクも高く、母自らお願いしリハビリ病院への入院になりました。

入院前から実家に通い身の回りの世話をしましたが、母が一番気にしていたのは部屋の散らかりようでした。自分の思い通りに体が動かないことへの苛立ちと汚れていく部屋の様を見るのが辛く感じるようでした。
なるべく母の視界に入る場所を優先的に片付けるようにしストレスを減らすように心がけました。体が思うように動かせないことで母は私の判断でいいから要らないと思ったモノを捨ててもいいと言うようになりました。

しかし問題は関所である父です。捨てたくない父と捨てたい母。私はなるべく父の気が付かない場所から少しずつ要らないであろうモノをそっと減らす作業を始めました。

目には見えないモノのチカラ

大がかりではありません。なぜなら大々的にやると父は気が付くので父も納得してくれそうなところやモノを選んで処分していくようにしました。

まずはダイニングテーブルの上。4人掛けのテーブルの半分近くは調味料やスプーンフォークも空きビンに立てて入れてあり、毎回使う二人の茶碗や湯呑まで食器戸棚には戻さず出しっぱなしの状態でした。それらのモノは大きめのトレイの上に置いてあります。いつの間にかその枠の中いっぱいにモノが置かれるようになっていました。 

父の機嫌を損ねないように、景色はあまり変えず、トレイより一回り小さな余っていたお盆と交換してみました。当然調味料や他のモノも減らすことになります。面積を小さいモノに替えただけですが、父は「何だかテーブルが広くなったな・・」とまんざらでもない様子でした。

すぐ取れるようにと空き瓶に入れてあったスプーンやフォークも数を決め、空き瓶から(昔はこんな空き瓶を入れ物変わりに使う母ではなかったのですが・・)切子のグラスに交換してみました。するとグッとテーブルの上が華やぎました。切子のグラスは飲むにはもったいないと普段使いをされてなかったのでしょうか?
使っていなかった上質のモノが活かされた瞬間です。

さてモノがたくさんあると価値が分散し使い方が活かされないことが多いものです。実家にも大中小のお盆が何枚もあるのですが、他の活用の仕方が分からないのでお盆としてしか価値を見出せないようです。冷蔵庫とテレビ台の隙間に立てられていました。

お盆は運ぶだけでなく枠としてモノを置くスペースとしても使えます。我が家ではランチョンマット代わりにしていますよ。食べ終わればそのままシンクへ持って行くことができて後片付けが時短でできます。しかも汚れるのはその中だけなのでテーブルを汚すこともありません。買った時には高かったのですが探し続けてやっと巡り合えたモノなので、手に取らない日はないくらい使いこなしているうえ、毎日使う度に嬉しい気持ちになるのです。

モノとの出会いは運命的なこともあります。単なる数だけ多く持つのではなくそれ自体を本当に好きならばいつまでも大切にでき、まるでこちらの気持ちを読むかのように幸せを与えてくれるのです。
皆さまも素敵なモノと出会う一年になるといいですね。


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「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生 ご紹介

静岡県静岡市生まれ。 2010年に整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師資格を取得。 静岡県内を中心に、セミナー、2級認定講座、収納サービスなどを展開。 NPO法人ハウスキーピング協会所属。 静岡県内各地で整理収納講座や女性講座の開催実績多数。
2015年2月にはTBSテレビ「マツコの知らない世界」に物干しアドバイザーとして出演。

ブログ「ビバ!スタイル整理収納アドバイザー 佐藤慶子」

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