生活を楽しむライフクリエイターのキッチンから香りや食材を活かして、簡単にできるお料理やお菓子を楽しくお伝えしていきます。(石川先生のサイト【Webサイト|Facebook】)

立冬も過ぎ、季節はいよいよ冬に入りましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
今年は日本各地で自然災害が相次ぎ、心が休まる間もありませんでした。
私が住んでいる静岡県西部にも例年になく激しい台風がやってきたおかげで、屋根や壁などの損傷が激しく、未だ復旧がなされない被害箇所があちこちに見受けられます。
これをお読みなる皆様には、被害が少なかったことを心からお祈り申し上げます。
今までの激しい気象の反動か、今年は暖かい冬の訪れのように思えます。
遠州のからっ風も、心なしか例年よりは穏やかに感じます。
しかし、寒さが増してくると、あちこちで喉の痛みを訴える方や温度差によるアレルギーなど、季節の変わり目の不調をきたす方々を目にします。
今回は、かぜの予防に役立つカロテンを多く含むニンジンや、最近注目されているミラクルフルーツのゴジベリーを使ったかぜ予防のデザートをご紹介します。
美味しく簡単で体にいいデザートを食べて、かぜをひきやすい初冬を乗り切りましょう!
かぜ予防には粘膜が決め手!
かぜとは、熱・せき・鼻水症状を表す総称です。かぜのほとんどの原因はウイルスの感染です。
しかも敵は200種類以上もあるウイルス。さらに電子顕微鏡でしか見ることができない病原体です。細菌よりも小さいウイルスが鼻やのどの粘膜に付着して感染すると、炎症が起こります。
そう、その炎症の状態がのどの痛みや発熱、くしゃみ、鼻水といった症状なのです。
しかもこのウイルス、低温や乾いた空気で活発になりやすいものが多いため、冬にかぜをひく方が増えます。
大抵このウイルスは空気中にいるため、外から空気を吸い込む鼻、のどといった場所に付着して勝手に人の細胞に入り込み、子ウイルスを作り出し、増殖して、炎症となっていきます。
白血球がウイルスをやっつけてくれれば問題はないのですが、睡眠不足や過労といった体力の低下でこの炎症が悪化すると、症状も重くなり、肺炎などを引き起こしたりします。
かぜは万病の元と言いますが、かぜのウイルスが最初に付着する場所、粘膜を丈夫にすることでかぜの予防になります。
ウイルスが入り込みにくい元気な粘膜、それにはカロテンがいい働きをしてくれるのです。
ニンジンとカロテンのつながりは?
ニンジンなどに含まれるβカロテンはカロテノイドという色素の一種で、オレンジ色の脂溶性(油に溶けやすい)色素です。このβカロテンは体内でビタミンAに変換して皮膚や粘膜を丈夫にしてくれます。そう、かぜのウイルスが入り込みにくい強い粘膜にしてくれるのです。
同じくビタミンAに変換される栄養素で、レバーなどに含まれるレチノールは食べ過ぎによって肝機能障害を起こすことがあります。それに比べてカロテノイドは必要な分だけビタミンAに変換されるので、過剰摂取の心配がないのです。
油と一緒に摂取すると吸収率が上がることもよく知られていますから、質の良い油と一緒に摂るようにするといいですね。
英語でニンジンはcarrot、そしてカロテンは英語でcarotene。
何か似ていませんか?ニンジンはカロテンが豊富です、つまりカロテンという名前は英語のcarrot、ニンジンに由来するのです。
ちなみにcarrot and stickは英語版「アメとムチ」馬が好きなニンジンcarrotとムチstickを使って馬を走らせることに由来します。
今回の簡単クッキングはこのカロテンを豊富に含んだニンジンを使って美味しいデザートを作ります。ニンジンを上手に摂って、かぜに負けない強くて美しい体になりましょう!
あのミラクルフルーツは…
先月のミラクルフルーツはアボカドでしたが、今月のミラクルフルーツはゴジベリー。
そうクコの実です。2017年に騒がれましたが、元々漢方でも「不死の薬」と言われるほどのスーパーフードです。
何がすごいって、ゴジベリーにはニンジンより多くのβカロテンが含まれています。しかもあのアサイーを超える活性酸素吸収能力があるのです。
活性酸素といえば老化(酸化)の元凶!これを取り除いてくれる力が最強というのですから嬉しいですね。
さらに免疫力を強化してくれますし、18種類のアミノ酸を含み、一般的な果実にはほとんど含まれないビタミンEが含まれていたり、脂肪燃焼を促進したり、ホルモンの生産やスムーズな脳神経機能を司るのに必要なオメガ6リノール酸などの必須脂肪酸を含んでいます。
天然のホワイトニングだったり、目に良かったり、話し始めたら止まらないくらい素晴らしいゴジベリー。
これだけ素晴らしいゴジベリーなら毎日タップリ摂れば健康間違いなし…と思ってしまうのですが、物事には必ず裏表があるように、ゴジベリーも食べ過ぎには注意が必要です。
体を冷やすので、お腹を冷やして下痢を起こしやすくなります。また月経促進や人工中絶作用をもたらすベタインという成分が含まれているため、妊婦さんや授乳中の方、まだ小さいお子様も避けたほうが無難です。
小さいゴジベリーですが、1日に3〜5粒、多くても10粒までが安全な量と言われています。
なんでもそうですが、過ぎたるは及ばざるが如しですね。
あっという間に出来上がり!:粘膜を強くしてかぜ予防!
ミラクルキャロットアップルゼリー
ニンジンだけでは青臭くなってしまうので、豆乳とりんごで優しいゼリーを作ってみました。
ゴジベリーも添えれば百人力!ということで、これからのかぜの季節を美味しく乗り切りましょう!
材料(4人分)
- ニンジン 1本
- りんご 1個
- 豆乳 300cc
- きび砂糖 大さじ5
- 粉寒天 小さじ1
- ゴジベリー(クコの実)12〜20粒
- シナモン 適量
作り方
- ニンジンは皮の汚れをよく落としてから太いところは半分くらいにしてから1センチ厚くらいに切る。
- りんごも同様によく洗ってから8等分にしてから1センチくらいに切る。
- ニンジンとりんごをフードプロセッサーやミキサーに入れ豆乳を100cc加えてペースト状になるまで混ぜる。
*りんごが甘すぎる場合はレモン汁(記載外)少々を加えてもよい。
*フードプロセッサーなどを使わない場合はすりおろす。(金属製のおろし金は避ける) - 鍋に豆乳200cc、粉寒天、きび砂糖を入れ、底に焦げ付かないようによく混ぜながら沸騰させる。
- 1〜2分ほど軽く沸騰させたら火を止め、ペースト状にしておいたニンジンとりんごを入れる。
- よく混ぜたら器に移し、シナモンを加えて上にゴジベリーを3〜5粒のせて冷やす。
固まったら出来上がりです。美味しく召し上がれ!
e-cookingから「使える小ワザ」:包丁の使い方
お料理と包丁は切っても切れない仲ですが、今回は包丁の基本の扱い方です。
包丁でものを切るときは、どの辺りを使って切りますか?
- 包丁の先
玉ねぎの根の部分をくりぬいたり、肉の筋をとったりします。 - 包丁の真ん中
一番たくさんものを切る場所です。野菜などはここで切ります。 - 包丁の柄の近く
かつらむきなどに使います、ジャガイモの芽などはここの角でぐるりと回してとります。 - 魚や肉の上手な切り方
ノコギリのように前後に「ギコギコ」とやって切ると味が落ちます。
柄の近くから刃を入れ、先まで使って一刀で切ります。
一度で切れなかったら、もう一度柄の方から刃を入れて先まです〜っと同じ方向に刃を引いて切ります。
刃を研いでおくのは言うまでもありませんが、きちんと研いだ包丁で切ると食べ物の味や舌触りも変わってきます。
道具を上手に使いこなして美味しい毎日を!
また来月お会いできるのを楽しみにしております。
e-cooking clubについてご紹介
幼馴染のなごみ系凄腕シェフと一緒に、簡単で、健康にも良くて、普段の材料でも作れるプロの味をご紹介しているe-cooking clubでは、簡単で、すぐに使えるちょっとしたプロの技をレッスンしています。
本物のプロの技は実際にご参加いただいかないとお伝えしにくいのですが、お料理でのちょっとした切り方や焼き方、盛り付け方などの使えるポイントは、ぜひレッスンに参加されて体験して下さい。
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慶応義塾大学文学部人間関係学科人間科学専攻卒業
大手化粧品会社ファッション研究所にて消費者マーケティングレポートの作成、企画営業等を経て大手出版社編集部に中途採用され、編集者として創刊号・2号に携わる。
退社後二人の娘を得て主婦としても14年の研鑽を積み、その間大手英会話教室のホームティーチャーとして5年にわたり3歳から70歳までの方に英語を教える。現在、株式会社LCS代表取締役として、英語をはじめ、お料理教室や起業支援のスペースレンタルなど、生活を楽しんで生きる人を応援中。静岡県磐田市在住。
Webサイト:https://life-cs.co.jp
Facebook:https://www.facebook.com/LCreators