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静岡発!「整理収納」なるほどレシピ
Vol.140 暮の防犯対策と片付けの効果

静岡県内各地で整理収納講座や女性講座を多数開催している「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生が、整理収納ワンポイントアドバイスをご紹介します。(佐藤先生のサイト【ブログ】)

皆様、こんにちは。いよいよ今年も残すところ一か月を切りました。なんて一年の早い事。特に今年は、例年よりぐっと早い気がしてなりません。ではなぜ?そう感じたのだろうか?と考えてみて気が付いたのですが、それは夏が長かったからだと思うのです。

夏が長かったと言うより、夏の時期を引きずっていたと言った方が正しいかもしれませんね。皆様も少し前を思い出してください。私はつい一か月ほど前まえ半袖を着ていました。いや私だけではありません。周りの多くの人も半そで姿は多かった。途中、五分や七分袖の時もありましたが、半袖でも恥ずかしいことはありませんでした。ただ、その後一週間もしないうちに気温は急降下。11月21日に所用で東京へ行く機会がありましたが、小雨が降り体感温度も低く「手袋持ってくれば良かったわ」と後悔したくらいでした。夏から一気に冬到来。いつもの季節が半分に短縮されたような気分でした。これが、更に一年を短く感じさせた理由だと確信しました。

しかし、節目はあるもので、もう少しでクリスマス。それが終われば即お正月。毎年のことですが、これも駆け足ですよね。なんで日本はこんなに追い立てられるような暮らしになったのでしょう。年をとっている暇などありませんね。はっ!もしかしたら?日本は長寿で、昔と違い年をとっても若い人が増えてきたのが、この季節の変化と忙しさのせい?だとしたら、この際、もっともっと忙しくなってどんどん若返るのも悪くはないかもしれませんね。

犯罪は自分で回避できる

年末が近づくと、物騒なニュースを聞くことが多くなります。それでなくても、匿名流動型犯罪グループによる闇バイトでの強奪事件などが勃発。本当に怖い世の中になりました。窓ガラスを割り、鍵を壊して侵入し家人を脅して時には殺傷してしまうなど、安心して眠ることもできません。我が家でも、対策としてシャッターを(防寒も兼ねて)全部閉めることにしました。それまでは、一部だけしか閉めておらず、窓に鍵をするだけでいいにしていた場所もありました。シャッターは外側からだと開けることができないので防犯にはかなり有効です。

我が家では家の周りは砕石を敷き詰めています。歩くだけで音が鳴るのでこれも防犯にはお薦めですが、最近は防犯用の砂利も売っていますね。これが結構売れていると聞きました。近所ではセンサーライトを取り付けているお宅も多く、暗くなってから通るとパッと突然光り「わっ!」と驚くこともありますが、広範囲に光ることで、犯罪する輩は去っていくのでは?とにかく自分たちで工夫しなければ、身を守ることはできません。
その工夫のひとつとして家の周りをキレイにしていくことはとても大事なことです。家の周りが散らかっていれば、大体家の中の様子が想像できますし、仮に泥棒に侵入されたとして何かを盗られても分からないということにもなりかねません。

以前、消防士さんから直接聞いた話なのですが、現場で火を消しに回った過去の経験から台所が散らかっている家からたいてい火が出ていると仰っていました。それが全てではないにしろ、経験値からするとそう感じたということでしょうね。それを踏まえて言うならば、庭がモノで散らかっている家は、泥棒にあいやすいとも言えるかもしれません。

そう言えば昔、こんなことがありました。
近所の友人宅へホームステイした外国の子に、友人が「バーベキューやるから庭に行ってね」と言ったら「庭ってどこ?」と返してきたとのこと。日本の家の庭の面積が狭くて、本人は自国の庭とかけ離れた小さい庭が庭とは認識できなかったそうで、今では笑い話になっていますが、たいして広くない日本の庭だからこそ(我が家も同じですが)キレイにするのも時間がかかるわけではないはず。放置されたままの枯れた花や、割れた植木鉢、土がついた発泡スチロールの箱(野菜を栽培してあった形跡がみられる)折れた傘、板、棒、飛んできたビニール袋やゴミ、空っぽのペットボトル、使わなくなった縄跳びなど。案外景色になって気に留めなくなってしまったモノが、あちこちに転がっているのを見る機会は多いものです。
暮の防犯対策だけでなく、庭の見直しを兼ねて、片付けを始めてみてはいかがでしょうか?

イメージ:庭
イメージ:センサーライトで防犯

高齢者のご両親の実家の片付けは少しずつ

実家に高齢のご両親がいらっしゃる場合、特に寒いこの時期の庭の掃除は喜ばれます。家の周りも散らかりやすいですが、高齢の方の家はベランダの入り口や、窓の前などにモノを積んであることがあります。実際、老人ホームに入居されているお客様のお部屋にお片付けサービスで伺った時に見受けられました。

ベランダに出る時に転ぶリスクも高くなりますし、窓の開閉が滞ることにもつながります。高齢者の方がいない家でもベランダの掃除はだんだん遠ざかっていくもの。私も以前の家では二階にベランダがありましたが、風が運んでくる落ち葉やゴミが溜まっても、部屋のようには掃除が行き届きませんでした。気がついたらスズメの巣が雨樋にできてしまい菅が詰まって大変なことになったことがありました。ましてや、高齢者になれば顕著に行動範囲は狭くなるので、ベランダの掃除は「特別やらなくても日常には影響がない」場所になっているのだと思います。そして、いつの間にか掃除をしないだけでなく、要らないモノを置いておくには都合のいい場所になってしまうでしょう。

東京の公団に一人で暮らしていた高齢の叔母の部屋のベランダにも、枯れて何の植物なのか見当もつかない鉢やプランターが放置されており、引っ越しの時の片付けがかなり大変でした。特にゴミとして出すこともできない土の始末には苦労しました。他にも捨ててもいいようなモノも多くありましたが、どれも長年のチリや埃ホコリで汚れ固まっていたのでした。

ご高齢のご両親がいらっしゃる方は、少しずつ親御さんができなくなった片付けを助ける形で進めてみてはいかがでしょう?それには親御さんの「安全のため」というキーワードを使えばオッケイ!優しさを前面に出せばすんなり受けてくれるようです。実際、前出の叔母ですが、1回は段差で転倒。もう1回は何でもないところで転倒し、結局左右の大腿骨を骨折し最後は寝たきりの生活になってしまいました。これに、床がモノで埋め尽くされていたら転倒は日常茶飯事だったかもしれません。心配する気持ちは親にしてみれば嬉しいはず。どんどん声掛けをしてみてくださいね。
ただ、実家に帰っても片付けや掃除に時間を費やすには限界があります。なので「ひとつだけ荷物を片づける」「一カ所だけ庭をキレイにする」くらいの無理のないペースで、どうぞ進めてみてくださいね。

今年も一年間、コラムをお読みくださり、ありがとうございました。
皆様にとりましても、来年は更に心地よい毎日になりますように、心よりお祈り申し上げます。

イメージ:ベランダの観葉植物

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「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生 ご紹介

静岡県静岡市生まれ。 2010年に整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師資格を取得。 静岡県内を中心に、セミナー、2級認定講座、収納サービスなどを展開。 NPO法人ハウスキーピング協会所属。 静岡県内各地で整理収納講座や女性講座の開催実績多数。
2015年2月にはTBSテレビ「マツコの知らない世界」に物干しアドバイザーとして出演。

ブログ「ビバ!スタイル整理収納アドバイザー 佐藤慶子」

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