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静岡発!「整理収納」なるほどレシピ
Vol.100 コラム掲載100回と築9年の家の歴史に思うこと

静岡県内各地で整理収納講座や女性講座を多数開催している「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生が、整理収納ワンポイントアドバイスをご紹介します。(佐藤先生のサイト【ブログ】)

皆さま こんにちは。
この2021年8月号でなんと連載100回を迎えることとなりました。毎回楽しみにご覧くださっている皆さまには心から感謝申し上げます。

暮らしの中には楽しめることが多くあります。そのひとつが整理収納片付けだと常に思っている私はまず家を好きになること、暮らしを楽しむことが快適な毎日の一番の近道だと考えています。

2013年5月からコラムがスタートした時、私は57歳でした。整理収納アドバイザーになってから3年目。人生で2軒目の家を建て主人とふたりだけの暮らしが始まった頃でした。5人家族から新婚当時のふたりだけになりモノの数を減らして新居に引っ越しました。しかし築9年も経つとやはりモノは少なからず増えています。やはり見て欲しくなった絵やスタンド、雑貨に観葉植物など。

以前よりココロが喜ぶモノや暮らしが華やぐモノが多くなったのは気持ちにゆとりが増えたということでしょうか・・・すでに人生の折返し地点を曲がったゆえ、これからはどれを残すのか、何が必要でどれだけあったら足りるのか、最後までそばにあったら嬉しいモノは何か?

改めてこれからもムダを削ぎ落としていくことを実践していこうと思っております。

持つモノを厳選すれば残ったモノとつながりは深くなる

私の活動のひとつである整理収納アドバイザー2級を取得するための2級認定講座。その講座を受講される皆さまは資格を取りたいだけでなく苦手な整理収納を克服しようという思いで受講される方、または得意としていて自分がやってきたことが間違っていないか確認しに来ました!という自信に満ちた方など様々です。

先日受講された方は後者でした。モノを少なく持つということに信念があり徹底されています。たとえば飲み物を飲むためのカップは家族ひとりにつき1個のみ。ミルクもお茶もコーヒーも同じ入れ物で飲むそうで、他のグラスなどはすべて処分したのだそうです。食器戸棚も持つことなく、たとえお姑さんがいろいろ食器をくださると言ってきても自分の考えをきちっと伝え、決してブレることはないのだそうです。

それがいいのか悪いのか価値観はそれぞれですが実際に実行されている方が世の中には存在するもので、そんな方に遭遇すると私も驚くとともに刺激を受けます。日本は和食、洋食、中華、近年は韓国料理も人気なので、さまざまな料理が食卓にあがります。
メインのご飯は茶碗、お吸い物はお椀、プレート皿に小鉢、お小皿、お箸もつかえばスプーンやフォークもあり。食器戸棚は上から下までパンパンになりますね。

お片付けに伺うと食器戸棚が2つ3つあるお宅も珍しくはありません。
しかし、通常使っているものはごく僅か。上質な食器ほど使われていないのが現状です。そうなると数は少なくても気に入っているモノに厳選している方がモノとのつながりは深く濃いと言えるのかもしれませんね。

家は愛しむと応えてくれる

プレミアムオーナーズ倶楽部の皆様はまだ若い方が多いと思います。

少し前に我が家のご近所でセキスイハイムの素敵な家が完成しましたが、次男の同級生ということが判明。道路に面した駐車場からも若い人たちのセンスの良さが伝わってきました。家の中にお邪魔したことはありませんが、いつまでもキレイなままの家を保ってほしいと他人事ながら思ってしまいましたよ。

では家をキレイに保つとはどういうことなのでしょう?

生活をしていれば経年劣化は否めません。キズもつくし変色もします。我が家も築9年も経つとどんなに美しい壁紙の貼り合わせた部分もうっすら見えるようになり、床にも知らない間にできた泣きたくなるくらいのキズ跡を発見することも(こんなに大事に扱っているのに・・・涙)しかし生活とはそんなものです。それらは手を加えれば修復は可能ですね。でも簡単に修復がきかないことは住人の暮らし方のほうです。

居住年数が増えればモノも増加する。知らない間に不要なモノが増えていく。
それは整理収納アドバイザーの考えとして<プロパティ領域>が増えると捉えます。
プロパティとは英語で所有という意味。つまりただ持っているだけのモノが増えるということです。

いつから持っていたのか?いつから使っていないのか?持っていることすら忘れていた・・・そんな<モノで占められた領域>をプロパティ領域としています。
不必要なモノでスペースを占領されていたら本当に残念。皆さまも活かされないモノで押入れや収納庫が詰まっていたら暮らしの負を背負っていると思いましょう。

せっかく手にした夢のマイホーム。無駄のクラタードホーム(散らかった家)にならないように、花に水をあげたあとに花殻を摘むように、どうぞ家を愛くしんでくださいね。

丁寧に扱えば家は必ず応えてくれますし、家は住んでいる人が住んだような家になります。

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「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生 ご紹介

静岡県静岡市生まれ。 2010年に整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師資格を取得。 静岡県内を中心に、セミナー、2級認定講座、収納サービスなどを展開。 NPO法人ハウスキーピング協会所属。 静岡県内各地で整理収納講座や女性講座の開催実績多数。
2015年2月にはTBSテレビ「マツコの知らない世界」に物干しアドバイザーとして出演。

ブログ「ビバ!スタイル整理収納アドバイザー 佐藤慶子」

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